波止場の写真学校 神戸本校・ネクストクラス展「丹後半島を写す」

展示

meriken gallery & cafeにて、波止場写真学校 神戸本校・ネクストクラスの修了展「丹後半島を写す」を開催いたします。
2019年に、ふく松喫茶でも展示されたネクストクラスメンバーの作品をぜひ神戸meriken gallery & cafeでもご覧くださいませ。

序文_

京都府の北部、日本海に突き出た半島を丹後半島と呼ぶ。一年間の写真の授業を終えたぼくたちは、卒業旅行と称してそこに出かけた。
梅雨入り前の六月中旬、平年だととっくに梅雨入りしている時期に雨が降らない日が続いていた。
令和初の異常気象に戸惑いながら、日本海に沈む美しい夕日を目指して車を走らせた。
曇りのち大雨。本日梅雨入りかと思わせるような天気。好天に恵まれるはずが変わった。
雨とワイパーの音が寂しく響く車内は当然のように雨男探しがはじまり、あとでチームと合流することになる彼は二日間の冤罪を背負うこととなった。

何も撮れない。お好み焼きを食べるつもりでソースの口になってしまったのに、お寿司を出された時のような複雑な気持ちのまま車を降りた。
美しい夕景、澄んだ空、透明感のある海を求めて僕たちはここに来たのだ。
一年間、写真の背景となる天気や雨、雲のことを学んだにも関わらず、悪天候は僕たちを悩ませた。雨が降る中、被写体探しが始まる。
何かを感じるように、無言になる。シャッター音だけが響く中でレンズはそれぞれの感じた方向へと向かっていく。もう一度来よう。
雨の風景が丹後半島の風景じゃない。ここで写真展をやることを目標にそれぞれがここに通うことになった。
もし夕日が迎えてくれていたらそんな風に考えなかっただろう。

僕たちが住む瀬戸内の海と違い、ここは近寄り難い雰囲気を持っている。
風景のコントラストが高い。近いのに遠く感じる。
夕日、マジックアワーを過ぎるとイカ釣り漁の漁火が海を照らす。
恵の海がそこにある。真っ暗になった日本海を見ながら地元でとれる海の幸を肴に酒を飲み、僕たちはこれからも撮り続けるだろう。

波止場の写真学校 ネクストクラス・担当講師:木下アツオ

 

<開催期間>

2020年3月11日(水)~22日(日)
水曜−金曜12:00~19:00、土曜・日曜12:00~18:00
最終日12:00~16:00
※入場無料・月曜・火曜休廊

<出展作家>

辻 健一
中村 好
内山 寿夫
Akemi Sugimoto
東野 真也
木下アツオ(指導講師)

<会 場>

meriken gallery & cafe(波止場の写真学校)
〒650-0042 神戸市中央区波止場町6-5 上屋SO-KO
アクセス ⇒ https://meriken.jp/access/